面会•交流 75回目 お泊まり（44）−3

wineの起床は、8時半。１人で朝食を済ませた。
Amelieはいつもwineが食べ終わるころにトコトコとやってくる。

夫とKは、9時過ぎ。
2人で朝食をたべてもらった。

K「まま、食べないの？」
wine「ママは、先に食べたよ。」

wineは、洗濯を干し終わって、身支度を整えていると、パチンと音がした。ん？何だ？

夫「K！！そういうことしたら、だめでしょ！！」
夫は、かなり本気で怒っている。

夫「人を叩いたりしたらだめでしょ！そういうことをしたら、いかん」

やがて、Kが泣き出した。泣きながら、なにやらいっている。
よくわからないけれど、
たぶん、
K「おとうたん、ごめんなさい。」

お父さん（夫）「叩いたりしたら、だめなんだよ。わかった？じゃあ、こっちおいで。」

K「おとうたん、これよんで。」

お父さん「それは、写真だよ、何をよむの？」

Kは、同じ写真を何度も何度も見る。
その写真は、アンパンマンミュージアムと、牧場と、施設のお祭りの時の写真だと思う。

wineもようやく、身支度が終わって、様子をみにいくと、
Kは、鼻水をたらしながら、お父さんの膝に座っていた。

wine「K、歯磨きまだでしょ？」

K「だって、おとうたんとするのに.....」

wine「じゃあ、お父さんに、一緒に歯磨きしようって、お願いしますって、言わなくちゃね。」

K「おとうたん、はみがきしよー。おねがいちます。」

お父さん「歯磨きする？じゃあ、歯磨きしよう。」

wineは、敢えて何があったか、聞かなかった。
怒られたわりに、Kは、お父さんにくっついている。

後でわかったけれど、Kは、お父さんの顔をグーで殴ったらしい...........
施設の保育士さんも、Kに、顔を思いっきり叩かれた事があるとか。
Kは、嬉しくて興奮してしまうと、叩いてしまうところがあるみたい。
お父さんに叱られ、少しは、わかったかなと思ったけれど、そうでもなかった。

Kは、昼食後、昼寝をしているお父さんを蹴っていた！
その現場をばあちゃんが見ていて、注意した。
Kは、wineが見ている時と見ていない時を使い分けているようなので、
wineは静観しようと思っていた。
お父さんも、ばあちゃんが止めにはいったので、もうそれ以上、Kに言う事もなかった。

wineは、昼からは、あまりKの相手をしなかった。

K「Kは、ばあたんの部屋へいく。」
クレヨンと画用紙を持ち、ばあちゃんの部屋へいき、1時間ぐらい遊び、また、wineのところへ戻って来た。

K「ばあたんの部屋で、あちょんできた。えんぺつで、かいてきた。」

施設へ帰す時刻が近づいてきた。

wine「K、先生のところへ、帰ろうか」

K「かえらん！」
Kは、またまた、ばあちゃんの部屋へ行ってしまった。

ばあちゃん「K、もう帰るん？」
K「かえらん！」

wineと夫は、出かける準備をした。

wineもばあちゃんの部屋へいき、
wine「先生のところ帰るよ。幼稚園へもっていく、弁当袋、先生にみせようね？」

K「みせん！」

wine「K、おうちがいいの？」
うなづくK。

wine「じゃあ、仏壇に手をあわせて、よろしくお願いします、またきます、って言おうか？」
なんで、こんなことを言ったのか、自分でもよくわからない。でも、Kは、仏壇の前にきちんと正座して、小さな手を合わせ、「よろちくおねがいちます。またきます。」と言っていた。

なんとか、車に乗ってもらって、施設に向かった。
施設が近づくにつれ、Kの顔が曇る。

施設の玄関で出迎えてくれたのは、N先生。最近、N先生が多いな。
担当の保育士さん、変わったのかな。

玄関先で、あまりしゃべらなくなったK。なんとなく、暗い表情。
お別れの挨拶も、消え入りそうな小さな声。

近頃、週末里親とは、なんなんだろう？と思うようになった。
このまま続けてもいいのだろうか。本当に子供のためになっているのだろうか。

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